先生! お金のことが心配です…

現在、独立行政法人日本学生支援機構-JASSOのホームページには、「進学マネー・ハンドブック」(平成30年度版)が掲載されています。

全編カラー印刷で、図表やイラストが多用されており、大変読みやすいものになっています。

「高校教員向け」とのことですが、生徒や、保護者の方が読んでも、とても分かりやすい「奨学金入門」になっていると思います。

一方で、これを読んで、「奨学金とはこんなにも複雑なものだったのか」という思いも新たにしました。

まず、奨学金の種類が多すぎます。
JASSO以外にも、学校独自や自治体・民間独自の奨学金が乱立しており、利用者側からすると、それらを調べて、1つ1つ応募するだけで日が暮れそうです。

どこか統一窓口を1つ用意し、そこに申し込めば、全ての応募可能な奨学金に自動的に申し込める、といったようなシステムがあればいいのにと思ってしまいました。

また、人的保証や機関保証、固定金利や変動金利を選べるといった説明はあるのですが、「じゃあ結局どれを選べばいいのか」といった、利用者が一番知りたい点については解説がありません。

JASSOとしては、「あくまで奨学金の概要について説明したものであって、利用者目線に立った詳しい解説は他の書籍等に譲る」ということなのかもしれません。

利用者が一番知りたい点が具体的に記載されている書籍としては、先ごろ弘文堂から発売された『奨学金 借りるとき返すときに読む本』が、いま最もお勧めです。

埼玉奨学金問題ネットワーク幹事 弁護士 平田明之

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