奨学金問題全国会議設立6周年集会 参加報告

見て聞いて知ろう!「若者のリアル」~真の高等教育無償化への道筋を考える~と題した集会は、大内代表の報告と問題提起、学生アドボカシーグループ「高等教育無償化プロジェクト」(通称FREE)の学生の皆さんの活動について、「報告」並びにパネルディスカッション、労働者福祉協議会の取組みの報告、「保証人への過払い返還訴訟」報告並びに「奨学金」制度改善への政策提言についての説明がされました。

各報告では、5月10日に成立した「大学等における修学に支援に関する法律」について、本来全ての学生を対象にすべきなのに、低所得世帯を対象としており年収380万円以上の中位所得世帯を除外しており、多くの中間層世帯が置き去りにしているとの問題があるとの指摘がありました。

大内代表は2012年に「奨学金の問題」について運動を始めて、延滞金利率の削減、返還猶予期限の延長、無利子奨学金の増加、有利子奨学金の削減、給付型奨学金の導入など奨学金制度の改善があった、中央労福協の取組みもあり、運動の成果である。同時に、現在利用している人々の負担軽減と今後利用する人々の制度改善を同時にすすめることの必要性を呼びかけました。

学生アドボカシーグループ「高等教育無償化プロジェクト」(通称FREE)の学生の皆さんの活動について、「報告」並びにパネルディスカッションを通じて学生の生の声を聞く(触れる)ことができました。

昨年9月に発足したFREEは「学費・奨学金の実態調査」に取り組み、学費が払えなくて進学をあきらめたり、学費の安い大学・学部に進学するなど学費が進路選択に大きく影響していることや奨学金返済など将来に不安を持っている学生が多いことなどが紹介されました。
調査(アンケート)には多くの学生が協力的だということでした。
新宿アルタ前でイベントを開催し、NHK等のメディアでも取り上げられ、記者会見、国会議員への要請などの行動について報告され、今後の活動について説明がありました。

現在、日本学生支援機構に対し「保証人への過払い返還訴訟」訴訟が東京および札幌で提訴されていますが、弁護団より「機構による保証人への不当請求」の問題点、「訴訟の意義」、「原告の主張」などについての説明と報告がありました。

最後に「奨学金問題全国会議」より「奨学金」制度改善への政策提言について、現在の奨学金・学費制度の問題点等を網羅した政策集の作成について説明がされ、冊子が配布されました。

今後、検討を重ね改善していくとのことです。

埼玉奨学金問題ネットワーク
事務局次長 司法書士 安野憲起

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